個人事業主ホームページの目的・制作方法を解説します

ざっくり言うと

  1. HPを持たないのは論外。
  2. HP自作ツールは無料で使えるが、操作が難しかったり、SEOが弱すぎて安かろう悪かろう難しかろう。完成を諦めたり、せっかく作ったのに誰にも見てもらえないケースが多い。
  3. 業者に外注で丸投げして、1人も集客できずに終わるケースが多い。PDCAが必須だが外注だと自分で回せない。公開後の運用(改善・広告・SEO)も外注し続けるならアリ。
  4. 半分外注・半分DIYが費用と集客面で一番コスパが良い。コストをかけずに自分でPDCAを回し続けられることが特長。

個人事業主・フリーランスの方で「ホームページを持っていない・これから作る予定」という方に向けてホームページを有効活用するための方法を解説します。

顧客は営業マンやショップ店員に売り込まれる前に、ネットで情報収集・比較検討し、すでに決めている

データ.顧客は、売り込まれるよりホームページを見て自分で検討したい

Google「店に行く前に、HPなどを検索して何を買うかほぼ決めている」

ネットで積極的に情報収集を行い、実際に買う前に決めている

ZMOT(Zero Moment of Truth、ジーモット)とは、2011年にGoogleが提唱した消費者行動の概念の1つで、「消費者が購入行動に至るよりも前のタイミングで、積極的に情報収集を行い、商品にたどり着くときにはすでに購買の意思決定を済ませている」というマーケティング理論を意味します。

出典:ZMOT(Zero Moment of Truth)とは

顧客は、営業が接点を持つ前に既に決めている

営業マンが接触する前に、ほぼ決めている

2012年にシリウス・ディシジョンが発表した調査データは多くの人に衝撃を与えた。それは、情報収集、比較検討、意思決定といった購買プロセスのうち、前半の67%は営業担当者が接触する前に終わっているというものだった。

出典:SiriusDecisions Unveils Results from New Study on B-to-B Buying

情報収集、比較検討、意思決定といった購買プロセスのうち、前半の67%は営業担当者が接触する前に終わっている。

営業に売り込まれる前に、オンライン情報だけで何を買うか決めている

売り込まれるより、HPでじっくり比較検討したい

2015年のフォレスター社のレポートによると、企業向け製品購買者の74%が、購入する前にリサーチの半分以上をオンラインで行っていると回答した。

出典:B2B Buyer Journey Map Basics

顧客は自分が決めたタイミングで、自分が信じられる情報を能動的に収集し、営業に売り込まれることなく自分で決めたい。

個人事業主にホームページは必要か? 不要か?

個人事業主にとってホームページは必要です。金無しコネ無し顧客無し、そんな状況を変えるにはホームページを使ってまだ見ぬお客様を獲得する必要があります。

  • 顧客はネット検索で情報収集し、来店前・営業マンに会う前にどの商品・サービスを買うかを決めている(後述)。
  • ホームページを持つことで、自分の事業やサービス情報を伝えることができる。
  • ホームページは営業時間や場所、連絡先などの基本情報を提供し、顧客の信頼を築くのに役立つ。
  • ホームページはSEO対策やコンテンツマーケティングを活用することで、潜在的な顧客を引き付ける。

このように、ホームページは個人事業主にとって重要なビジネスツールであり、競争力を高めるために必要です。

HPの作り方1.個人事業主のホームページ作成方法は”半分外注・半分DIY”がオススメ

個人事業主向けにコストが安く、集客・営業に活用しやすいHP作成方法は半分外注・半分DIY。難しい部分は業者が制作、残りのページを自分で作るという方法です。

半分外注・半分DIYがオススメ

  • サブスク形式のお手頃価格:自作ツールよりは高いが外注より安い
  • かっこいいデザイン:低コストで外注並のかっこいいデザイン
  • 自分で育てるホームページ、安価にPDCAを回せる:半分DIYで自分で増築改修する前提なので使いやすく、操作・集客の相談もできる
  • サポート・保守管理:ツールの使い方や自作WordPressでよくある故障も修理、サブスクなので定期的なサポートを受けられる
  • でもやっぱり大変:頭を使ったり文章を考えたりとにかく大変。本質的な集客・営業活動なのでどの手法でも同じ大変さはありますが…

サブスクホームページ制作のデザイン参考事例

士業デモ
カフェデモ
名古屋のカラオケ教室
ベトナム語翻訳・通訳
アメカジ販売
ヨガデモ
美容系デモ

HPの作り方2.ホームページを持たない

個人事業主・フリーランスで「今は集客できているからいらない」「おれの仕事はネットでなんか検索されないよ」そういった方に多いのが「ホームページを持たない」という選択。

  • 店舗型ビジネスはホームページ代替ツールが豊富(飲食は特に):店舗型なら食べログやGoogleマイビジネス、facebookページなど無料で使えるホームページの代替ツールがあります。検索したらあなたのお店の住所や商品情報、口コミが出てくるサイトはたくさん。しかし、情報発信を積極的にするのは難しいですね。
  • 集客できているから必要ない? 5年後10年後もそれでやっていける?:ネットが便利になり、あらゆる商品をネットで注文し即日受け取りができるようになりました。一方、駅前にシャッター商店街が広がり、小売店がすごい勢いで消えています。インターネットが営業活動の中心になりつつある結果です。今はいいとしても、未来は?
  • また、人に気軽に会えなくなってもHPがなくて大丈夫?:コロナによって世界がオンラインへ移行しました。カラオケや飲み会が無くなり、仕事はリモート、打ち合わせはZOOM。相手先企業に電話しても担当者は自宅におり不在、DMを送ってもオフィスには誰もおらず、飛び込み営業はバイキン扱いで迷惑がられる。せっかくあなたに興味を持った人がネット検索しても情報が出てこない…。なんてもったいなくないですか? HPは絶対必要です。
  • なぜ、あんな小さなお店がTVに出られたのか? HPを使って無料で宣伝:主婦向け情報番組、開業を来月にひかえた小学校跡地を利用したおしゃれなカフェが取材されていました。オープン前なのになぜ存在を知れたのか? 店主はインスタグラムで有名なのだとか。別の番組では認知症のおじいちゃん・おばあちゃんが働くカフェが。カフェオーナーの好青年がブログを毎日真面目に更新していました。賢いお店はネットで攻めの情報発信しています。

HPの作り方3.ホームページを自作(自分で制作)

個人事業主・フリーランスが「ホームページを持つこと」だけをゴールにするなら安く短期間で達成できるのがホームページの自作。最近はすごいツールがたくさんあり、専門知識がなくても本格的なホームページを作れます。

学習コストが高すぎ、HPが完成する前に挫折する

高機能すぎて作ることに挫折しHPを自作できないツールが多い。学習コストがかからない簡単ツールが良い。実際、jimdoやWix、wordpressで挫折する方が多い。海外製のツールだし、デザインカスタマイズの自由度が高すぎるのが原因。

HP自作あるある

  • 「自作ツールに課金したけれど難しくて使い方がわからない!」と、ずっと公開できずに金だけ払い続けている人
  • WordPressの高性能有料テーマをいくつも買ったけれどまともに使いこなせず、また新しい有料テーマを購入…
  • 課金してしまったけど、作れないし、解約の仕方もわからないし、HP制作を外注するほどお金もないしで、考えることをやめた人

年間1万円ちょっと・高性能の自作ツールはたくさんある

jimdo、Wix、Wordpress、グーペなどホームページ開設するだけならたくさんツールがあります。

方法料金簡単度デザイン集客力特長デメリット
WordPress約数千 – 1万円 / 年★★★★★★★自分で更新できるブログ。機能を追加してサイト型にしたり、ECや決済機能など追加機能をダウンロードしてパワーアップできることが特長。ワードプレスの自作は難しい。運用も難しい。壊れる、メンテンナンスも必要。完成できず挫折することが多い。
Jimdo無料から★★★★★★★★★★AIビルダー機能で簡単にホームページを作れる。名刺代わりにはなるが、営業や集客には使えない。自作するウェブサイトビルダーの中では一番オススメ。本気で使うなら有料版にしよう。
Google Sites無料★★★パーツを配置するブロックエディター型。名刺代わりにはなるが、営業や集客には使えない。デザインもシンプルすぎて微妙。
Wix¥19,800 / 年★★★★★★★★パワーポイントを操作するように、複雑な設定が可能デザイナーがポートフォリオサイトとして使うのはオススメ。集客・営業に使うのは難しい。初心者であればホームページを公開させることができずほぼ挫折する。
グーペ¥13,200 / 年★★★★★テンプレートに文字と写真を入れ込む、この中で一番簡単に作れる。情報の薄いサイトが完成。デザインもシンプルすぎて微妙。ブログ機能がなく、SEOを強化しづらい。
  • ピカソの絵かハウルの動く城のような歪なHPが完成しがち:自作では、高機能ツールを使いこなせず歪なHPが完成しがち。スマホで見るとナビゲーションボタンやサイトロゴが消えていたり、PCで見るとバグっていたりと、芸術が爆発しそうな、奇抜すぎるサイトが完成するケースが多い。
  • プレゼンや営業経験がない、パソコン苦手だと不向き?:日常業務でメールやPCを使ってこなかった、パワーポイントで営業資料を作ったことがない、プレゼンをしたことがない方に自作は不向き?PCを普段から使ったことがなかったり、プレゼンや営業を実務でやった事が無い方は中身のないHPを作ってしまいがち。
  • 試行錯誤しつつHP運用を覚えられる:自分で作っただけあって、実際にHPを触りながら運用を覚えていけることはメリット。

個人事業主ブログデザイン(サイノ山本作)

人気のWordPressを自作する方も多いですが、外注すれば見込み客に信頼感を持ってもらえる素敵なブログを手に入れられます。

ヨガブログ
VJコネクトブログ
コンサルブログ
カメラブログ

HPの作り方4.ホームページ制作を外注する

個人事業主・フリーランスで「独立するからホームページ制作が必要だ、HP制作業者に相談するか」と、プロのHP制作業者に依頼するケースが一般的。しかし、いろいろと問題もあります。

HP外注では、顧客不在のHPが完成したり、PDCAを回せず成果が出ない

外注はきれいなホームページが完成するが、高いうえに集客面ではだいたい失敗。顧客不在の「HP作成」で壮大に失敗し、完成後の「HP運用」方法がわからずホームページを営業ツールとして使えない。予算も限られるためPDCAを回せず(制作・運用のテコ入れできず)ドツボにはまる…。ほとんどの企業HPはこれです。

HP外注の失敗あるある

  • HP制作業者に丸投げしたら中身がからっぽで検索にもヒットしないHPが完成。
  • 業者に作らせたうちのHPは、2年も運用して問い合わせ0件…。
  • コロナ補助金でHPをリニューアル&広告に全ツッパ! しかし、1人も集客できずに200万円近くが一ヶ月で溶けた。

プロに外注してもキレイなだけで集客できないHPが完成する

私が受ける相談では、どの社長もこう言います「HPは持っているけど集客できない…」。中小企業白書の統計によると「企業HPの9割が集客に失敗している」という痛い事実が…。ほとんどの企業が高い金を払ってHPを作っても無駄になってるってこと…?

なぜか偉い人のために作られるHP、顧客不在・Googleも完全無視

サイトのデザインは54%が「好みで決定」、27%が最後に上司にひっくり返され、90%は消費者の意見を参考にせず

出典:Web担当者Forum

株式会社フォーデジットとWeb担当者Forumが共同で行った調査によると、「ホームページ作成のデザイン決定理由は発注側の経営者・上司・担当者の好み」が54%。「消費者の意見を聞かずにデザインを決定」が90%。HPはラブレターやパワポで作る営業資料のように見込み客(意中の人)を前のめりにするために作る営業ツール。だから、見込み客のために作られるべき。また、インターネット世界を支配するGoogle神に向けて作るべき。しかし、実態は社長がキャバクラで自慢するため、独立したフリーランスが昔の同僚にドヤ顔するために作られているようです。見込み客・Googleを無視し、偉い人の好みに最適化されるHP、これで集客なんてできるでしょうか?

運用(レベルアップ作業)がもっとも重要なのに、HPが完成しただけで思考停止

9割ものHPが集客に失敗するのは「かっこいいHPが完成すればいいんでしょ?」とルールを勘違いしていることだけではありません。インターネット世界を支配するGoogleから評価される必要があります。評価されるには、ドラクエでスライムを1匹1匹地道に倒してレベルを上げていくような面白くもかっこよくもない地道な運用作業が不可欠です。が、多くの企業HPでは完成以後何もされません。

HP運用では何をしたら良いのかわからないし施策にお金がかかるなら躊躇、簡単そうで耳心地の良い提案をしてくれるのは詐欺師だけ

「no pain no gain」何かを得るには相応の対価(お金や時間や知恵や気力)が必要です。インターネット世界も現実世界と同じく辛い食事制限や面倒な運動なしで痩せる裏技や、何の努力もせずに女の子にもてる方法は存在しません。耳心地の良いことを言うHP業者やSEO業者に騙されるケースも本当に多いです。

半分外注・半分DIY サイノ山本の実験

コスパが良く、お客様に成果を実感してもらえるサービスとはなんぞやということを考えており現在試行錯誤しています。

実験1:WordPressのブログ型ホームページ自作をサポート

私がWordPressのデザインや基礎部分を制作し、お客様ご自身でコンテンツを作成する。高性能ブログツールWordPressの設定代行と運用マニュアルをもとにした内製をサポートするサービスを実験的に提供してみました。

  • Googleを攻略するために情報発信に強いブログ型ホームページを目指す:Googleに好かれるには見込み客の悩みを解決する優良な記事。見込み客は別にホームページデザインの良し悪しで検討しない。であるならシンプルなブログ型ホームページで情報発信を頑張れば良い。ブログ型ホームページも増えてきており、一般的なホームページの形をしている必要もない。文章の多いブログ型でも充分。
  • WordPressの設定を代行、サイトの制作や運用はDIY:Wordpressを初心者が開始するにはブログシステムを作るまでが大変。大変な部分を私が代行。あと会社概要や料金ページはマニュアルをもとに自作、ホームページ完成後はブログの執筆やSNS運用をがんばってもらう。
  • 自作でつまづいた:マニュアル読むのも大変ですし、合わない人は合わないようで上手に作れませんでした。普段あまりパソコンを使わない美容師さん。パワーポイントの営業資料などの作成経験もおそらくなかったと思います。
  • 後から全部外注に変更できます:半分DIYでやってみてダメだったら全部外注でカバー可能です。

実験2:かっこいいデザインのWordPressを半分DIYで増築

私が、WordPress(サイト型)の基礎デザイン・トップページや問い合わせフォームなどの難しい部分を作成。お客様ご自身でマニュアルを読みながらページやブログ記事を作成。

  • 30万円は高いけど、月9,800円なら払える!:月々のスマホ代と同じくらいで高性能HPが持てるサービスを提供。30万一括払いは無理だが、月々9,800円のお手頃価格なら払える。サブスクリプション型のHP制作サービスを提供。
  • ベースとなるかっこいいHPを山本が制作:プロのWEBデザイナーである私がトップページや基本部分のデザインを制作。山本が作ったデザインをもとに残りのページをお客様ご自身でDIYすることが可能。自作するので外注費を抑えつつ高品質なHPを作れました。制作だけでなく納品後のサポートも充実。運用マニュアルや更新サポート、WordPressの保守管理もセットです。
  • 専門知識不要で高品質なサイトが作れるWordPressのブロックエディターで自分自身でコンテンツを追加していける:60代のオーナー様もかっこいいページが作れました。複雑なレイアウトやプロ並のデザインもWordPressのブロックエディターなら専門知識不要で簡単。運営をDIYすることでコストを安くし、WordPressの高機能なブロックエディターを使うことで初心者でも高品質なページを作れます。
  • 思いついた新サービスを続々投入、サイト増築も自分でDIY:コロナでメインターゲットだった中高年から若い世代にターゲットを変更。補助金なども上手に使いながら集客しました。
  • SEOで上位に:長年の経験から培った独自メソッドをブログで発表。いくつか見込み客と接触できるキーワードで上位表示をしました。
  • メディアからも取材が!:SEOで上位だったのでコロナ禍をどうやりくりしているか週刊誌からの取材が来たり、FMラジオの番組に出演したりといくつかオファーが定期的にきます。
  • コロナ禍で大変、既存客は解約するも、ホームページ集客で新規獲得に成功

個人事業主がホームページを持つ目的

個人事業主がホームページを持つ目的は集客するため。個人事業主の多くが金なしコネなし顧客なし、それでも夢を叶えお金を稼ぐためにはお客様を獲得する必要があります。

集客のために、個人事業主のホームページでは大きく分けて下記3つのことができます。

  1. 🔍 見つけてもらう:
    ホームページがあれば検索で見つけてもらいやすくなります。一人一台スマホを所有する現代、気になることは何でも即検索。当然、商品やサービスを検討するさいは、必ず検索します。個人事業主のホームページがあれば見つけてもらいやすくなります。
  2. 👉 選んでもらう:
    ホームページがあれば「君に決めた!」と選んでもらいやすくなります。現代は、簡単に検索できるので、よりサービス・商品の比較検討をされるようになりました。お客様は、営業マンに会う前・問い合わせ・来店・購入前に、どのサービス・商品にするかをほぼホームページやSNSの口コミなどで決めています。
  3. 👫 末長くお客様になってもらう:
    ホームページやSNS、メールマガジンやlineなどのネットツールを活用すれば、一度顧客になってくれた方と末長くコミュニケーションができます。再来店・再検討など促しやすくなります。

ホームページを保有している企業は売上が高い

ホームページを持っている企業は売上が1.4倍高い

WEBサイト保有率と売上高の比較

出典:野村総合研究所 インターネットの日本経済への貢献

個人事業主がホームページを保有することで売上が上がります。野村総合研究所の2011年の調査によると、ホームページを保有する企業は、未保有企業に比べて一人当たりの売上生産性が約40%も高いことが分かりました。

HP保有率が高いと明らかに売上が上がる(地方別)

地方別比較

出典:野村総合研究所 インターネットの日本経済への貢献

地方別で見ても明らかにホームページ保有率が高いと売上高も上がります。多い地方と少ない地方ではやはり1.5倍ほどの差が見られます。

  • 😀 大阪府・兵庫県・京都:保有率40 – 45%/売上高3,500万円前後
  • 😭 大分県・福島県・愛媛県:保有率18%前後/売上高2,000万円前後

個人事業主にホームページが必要な理由・メリット

理由1.見込み客は、買う・会う前にネットで検索し、決めている

顧客は、商品を購入する前・店頭に行く前に、インターネットで情報収集し、購入を決定する。Googleが行った調査によると以下の3つのデータが明らかになりました。

  • 80%以上が購入前の”インターネットで調べる”段階で購入を決めたと回答
  • アメリカ人の70%が製品の購入前にインターネット上で口コミをチェック
  • 消費者の79%が買い物をするときにスマートフォンを利用

Googleは「顧客が商品を購入する際に、店頭に行く前にインターネットで情報収集し、購入を決定する」という購買行動を、ZMOT理論として提唱。ZMOTとは、Zero Moment of Truthの略です。

つまり、インターネット空間だけで勝敗は決まっています。「ホームページが無い」「検索してもヒットしない」ということは、買ってもらえないだけでなく、比較検討すらされないことになります。

理由2.顧客は必ずあなたの名前・屋号で検索する

顧客は、あなたの名前や企業名・屋号を必ず検索します。上で説明しているように他社・他店と比較検討します。「この人、ホームページもないのか…」「名刺に書いてあるメールがyahooメールって…、ヤバッ」「この人に依頼して大丈夫かな? 不安になってきたよ…」とならず、顧客が安心してあなたを選べるように、ホームページの情報を充実させましょう。

理由3.ポータルサイトやクラウドサービスに依存する集客方法からの脱却

ホームページがあれば、ポータルサイトやクラウドサービスに集客を依存する状況を打破できます。「美容院のポータルサイトや士業のポータルサイトなどに毎月高額な広告費を払っている、2人くらい社員雇えそう…」「クラウドサービスで低単価の仕事をしている、時給100円以下…」「また値下げしてくれって、メルカリでしか物が売れない、トホホ…」。

ポータルサイトやクラウドサービスから脱却し、独自に集客できるようになるとメリットがたくさんあります。

ホームページを持ち、集客依存から脱却しましょう。

  • ポータルサイトに、高額な広告費を毎月支払う必要がない(お布施からの開放) 例:ホットペッパービューティー/食べログ etc.
  • まっとうな単価で仕事を獲得できる(自分を安売りしない) 例:ランサーズ/クラウドワークス/ココナラ etc.

理由4.あなたのストーリーを伝えて共感・応援してもらえる

個人事業主のホームページを使って、あなたの思いや経歴などを詳しく伝えることで共感されてホームページを拡散してもらえたり、いいねをもらったり、顧客になってもらえます。
思いやストーリーを伝える方法は、ホームページの文字情報だけでなく動画や 写真などSNSを併用することで、より強くわかりやすく訴求できます。

理由5.専門家はSEOが上がりやすいので有利

専門家が発信する情報は検索で上位表示しやすくなります。あなたがプロであったり、ホームページで提供するサービスとブログ内容が一致するならより上位表示されやすくなり、アクセスが増え、顧客を増やしやすくなります。

理由6.顧客ニーズの検証ができる

個人事業主のホームページを使うことで、顧客ニーズを事前にテストできます。思いつきのサービス・商品でいきなり実店舗を作るよりはホームページを使って顧客を探したり、ニーズの検証をすれば成功確率は上がります。

リーンスタートアップ型ホームページ制作で複数の起業アイデアを検証

理由7.市場を広げ、新規客を獲得する

個人事業主や中小企業のホームページ保有率はいまだに低く、あまり有効活用されていません。
ホームページを開設し、営業活動に積極的に利用することで商圏を広げて売り上げを拡大することもできます。

理由8.確度の低い見込み客を育成できる

一度告白して振られたあの子に、緩い友達として付き合い続けて再チャレンジするように、ネット上の緩いつながりからアプローチが可能です。
名刺交換した相手やsnsのフォロワーline公式やメルマガなど、いろいろなツールを駆使してより仲良くなり案件化もできます。

理由9.再来訪・再購入・アップセル・クロスセルを促す

メールアドレスやsnsなどで繋がっていれば一度お客様になってくれた人に再度アプローチが可能。アプローチの工夫次第でもう一度購入来店を促せます。

HP制作費用の相場

個人事業主のホームページ制作における費用感をお伝えします。

WordPress(自作)約数千 – 1万円 / 年
Jimdo(自作)無料から
Google Sites(自作)無料
Wix(自作)¥19,800 / 年
グーペ(自作)¥13,200 / 年
業者に外注約30万円(5ページ)
半分外注・半分DIY約1万円 / 月

ホームページを開設するには、データを置く場所
ウェブサイトビルダーだとセットであるサーバーやドメインを自分自身で用意する必要があります。

  • サーバー:データを置く場所
  • ドメイン:xxx.com (http://xxx.com)やyyyy.jp (http://yyyy.jp)のようなURLのことです。
  • サーバー代:約1万円 / 年
  • ドメイン代:約2000円 / 年
  • WordPressテーマ:無料 – 数万円
  • 外注費用
    • 初期費用(制作費):約30万円 – (5ページ)
    • 運用:1万円 – / 月
    • ※サーバーやドメインやメールアドレスの管理もしてくれるケースが多く、月々の運用費に込みになっていることが多い。
  • 半分外注・半分DIY
    • 初期費用(制作費):0円
    • 運用:9800円 – /月

個人事業主ホームページの9割が集客に失敗している

小規模事業者はホームページを営業に活用できていない

上の図は、総務省がまとめた2014年版中小企業白書での「小規模事業者へのホームページ活用状況」調査データです。

ショッキングなことに、ホームページを持っている小規模事業者の3.7%しか「販売客数が大幅に増加した」と回答していません。

「変わらない」「やや減少した」「大幅に減少した」の合計割合は62.1%。「やや増加した」という微妙な回答も含めると96.2%もの企業が残念な結果です。

中小企業も含め個人事業主やフリーランスは「ホームページは作ったけど活用・集客できていない」という方がほとんど。ホームページは集客するための営業ツールとして作ったはずなのに機能していません。

個人事業主ホームページ作成のポイント

金無しコネなしでも集客したい個人事業主の場合、ホームページを使った集客・営業は不可欠。具体的なポイント・活用例をお伝えします。

ポイント1.ホームページはデザインより、文字情報が重要

顧客は、色や形で判断するのではなく、文字情報や値段や機能やコンセプトなどで判断します。ホームページはアートではなく営業ツール。HPのデザインで思いやサービス内容を伝える事はできません。文字で表現しましょう。

「ホームページを作るぞ!」となると、デザインと料金のことしか考えられなくなります。しかし、顧客目線でHPを見るときHPデザインはほとんど気になりません。顧客にとってHPデザインは割りとどうでもいい要素。見やすいわかりやすいデザインはあれども、HPデザインに催眠・洗脳効果はありません。例えば、履歴書を派手なデザインにすると不思議な力で大企業に内定できるでしょうか? 履歴書のデザインは比較検討要素ではない、学歴や経歴しか見てないですから。

ポイント2.ホームページ更新システム(CMS)でPDCAを回す

外注に丸投げでは運用予算がなくPDCAを回せない。ホームページ運用を内製化できるように、立派なデザインのホームページに高いお金をかけるのではなく、簡単に使えるツールや、運用ノウハウにお金を使いましょう。

ポイント3.社長がリーダーシップを取る

社長自身でホームページのPDCAを回しましょう。社長がリーダーシップを取ってホームページを運用しないと活用できません。

例えば「ホームページは面倒だし、なんか難しそうだから、若い営業マンの山田くんに『お前今日からホームページの担当者な!?』と丸投げ」なんてケースが良くあります。若い営業マンは、ホームページで新規客を獲得したところで、評価され給料が上がるわけでもなく、営業の達成目標が軽減されるわけでもない。メリット皆無、面倒な仕事を押し付けられたとしか考えません。結局、ホームページが運用されることなく、山田くんが退職して終わりなんてことあるあるです。個人事業主であれば社長自身がホームページを使ってまだ見ぬ見込み客を集客する以外ありません。

ポイント4.社長自身が広報として積極的に外部メディアやSNSに顔出し・ブログで情報発信する

インターネット世界を支配するGoogleは、社長自身が外部サイトやメディアに露出することで「テレビにも出ていた◯◯社長の会社だから安心」「この業界のプロフェッショナルである◯◯社長の信頼できる情報なので検索の上に出してやろう」「SNSで人気の社長だからSEOを上げてやろう」と良い評価をします。若手社員に丸投げするのではなく、社長自身が積極的に情報発信することで低コストで集客ができます。

ホームページに掲載したいページ・情報

個人事業主のホームページに掲載したいページや情報を説明します。HPに掲載すべき情報はたくさんあります。基本・集客・任せて安心・お試し要素という観点で分類し解説します。

基本コンテンツ

基本コンテンツとは、名刺代わりのホームページや会社案内に掲載されているような基本的なコンテンツのことです。

  1. 事業者情報:会社概要、事業者名、住所、電話番号、営業時間、対応エリア etc.
  2. アクセス情報:地図、道順、交通手段ごとのアクセス方法 etc.
  3. 商品・サービス説明:サービス名、サービス概要、対応範囲 etc.
  4. 料金表:商品・サービス料金、訪問・面談回数う、対応期間 etc.
  5. 代表紹介:代表者氏名、プロフィール、写真 etc.
  6. スタッフ紹介:スタッフ氏名、プロフィール、写真 etc.
  7. お問い合わせ:問い合わせフォーム、電話番号、メールアドレス、LINE
  8. プライバシーポリシー

集客系コンテンツ

集客コンテンツとは、検索エンジン経由でアクセスを集めるコンテンツのこと。悩みを解決するためにキーワードを入力して検索します。そのキーワードの答えとなる情報を集客コンテンツに配備しておくことでお客様を獲得できます。

  1. ノウハウ発信ブログ:見込み客のお悩みキーワードの答えをブログとして書く
  2. ニュースブログ:業界ニュースを専門家として解説。「例:インボイス制度について解説します」

「任せて安心!」コンテンツ

「任せて安心!」系コンテンツは、「任せて安心! 業界No.1!」といった経歴や能力などをアピールするコンテンツです。

  1. 能力の証明:見込み客の悩みや問題を解決する能力があることを訴求:選ばれる理由、資格、経歴、実績
  2. 評価:実際にサービスを受けた生の感想・口コミ。お客様の声、事例
  3. 社会的証明:どういった評価を受けているかを訴求:メディア紹介実績、出版・寄稿実績、推薦の声、所属団体、取得資格
  4. 誠意:真摯に取り組んでいることを訴求:経営理念、社会貢献、代表メッセージ、日々の活動報告
  5. 将来ビジョンの明示:問題解決後のイメージを具体的に抱かせる:サービス完了までの流れ・事例紹介

お試し要素

お試し要素とは、無料資料や無料相談などのお試し要素のこと。「興味はあるけど、いきなり電話や会いにいくのもなぁ…」とモジモジしている人に、気軽にできる比較検討手段を提供します。

  1. 無料資料
  2. お見積り
  3. 動作デモ

個人事業主ホームページのよくある質問

個人事業主にホームページは必要ですか?
個人事業主にとってホームページは必要です。金無しコネ無し顧客無し、そんな状況を変えるにはホームページを使ってまだ見ぬお客様を獲得する必要があります。ホームページは個人事業主にとって重要なビジネスツールであり、競争力を高めるために必要です。
個人事業主がホームページを持つ目的は何ですか?
個人事業主がホームページを持つ目的は集客・営業するためです。あなたのことを知らない見込み客に見つけてもらう、選んでもらう、接点のできた顧客と末永くお客になってもらうことを実現できます。
お客様は、営業マンが接点を持つ前にオンラインで情報収集し、ほぼ決めているって本当ですか?
はい本当です。「営業マンが接触する前に、ほぼ決めている」「売り込まれるより、HPでじっくり比較検討したい」という調査データがあります。
個人事業主のホームページってどうやって使うんですか?
・個人事業主のホームページで自分の物語を発信し、共感・応援を獲得
・人に会わずに集客・営業
・プロのノウハウを発信してSEOを強化
・起業前からホームページで集客して顧客獲得
・複数ある起業アイデアを、ホームページを使って需要をテスト etc.
個人事業主がホームページを作る方法はどんなものがありますか?
・HPを自作
・業者に外注
・半分外注・半分DIY
・作らない
個人事業主がホームページを作成する費用は?
・WordPress(自作):約数千 – 1万円 / 年
・Jimdo(自作):無料から
・Google Sites(自作):無料
・Wix(自作):¥19,800 / 年
・グーペ(自作) ¥13,200 / 年
・業者に外注:約30万円(5ページ)
・半分外注・半分DIY:約1万円 / 月

まとめ

この記事では、個人事業主がホームページを作成するメリットを解説しました。

  • 個人事業主にとってホームページは集客するために必要
  • 顧客は売り込まれる前に検索して比較検討し、すでに決めている
  • 自分のストーリーを発信し共感・応援をもらったり、ノウハウを情報発信することで集客力をあげられる
  • HPを作成する方法は、自作・外注・半分外注半分DIYがある
  • 自社でPDCAを回しやすい半分外注・半分DIY形式がおすすめ

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